心不全中に新陰影を認めた肺線維症の1例

 

症例 M.S.  79 歳 男性  


03/頃 左上肺野に腫瘍を指摘され、A病院で手術を行った。陳旧性炎症と診断された。そのとき肺線維症を指摘された。その後、B病院で糖尿病と高尿酸血症で加療を受けていた。

04/7/14 血圧の管理など心配になりTクリニックを受診BP 118/80 HbA1C 5.6 随時血糖 167 Hb 12.4 尿蛋白1+、S-Cr 1.1、KL-6 283“半年後にCXRを撮りにきて下さい”と話すも以後来院はなかった。10/02月の始めほどから“咳、胸苦しさ、息切れがあった“という。C医院を風邪で受診し漢方薬を処方される。同C医院で血圧が170/ 脈が140あり、かかりつけのB病院を受診するよう指示される。B病院でアーチスト10mgを処方されたが、不安があり服用せず。またB病院でD病院の禁煙外来受診を勧められ、D病院を受診した。

10/02/17 16日から咳、むせり、胸の苦しさが悪化したとのことでTクリニックを受診。

BP 134/70 脈;不整103 SPO2 97 HT 164cm BW 65 kg crepitationを聴取 (ECG,CXR、参照)WBC 4400 CRP 1.5 (K 4.0 S-Cr 1.2)

ワーファリン3mg ラシックス 20mg  アルダクトン25mg レニベース2.5mg ラニラピッド 1T  フランドルテープ 1枚/日 コフノール&クラリシッド 2T (2日分のみ処方)

10/03/10 3月3日頃、洞調律にもどったようだ。(ECG,CXR、参照)

10/03/16 CT施行:びまん性間質性肺炎と新しい肺炎を認める。

診断:一過性心房粗動、心不全、間質性肺炎、肺炎、糖尿病、高脂血症


1.肺炎が潜在的な心不全を顕在化したり、虚血性心疾患や不整脈を惹起することは良く知られている。では、心不全が気管支・肺の炎症を惹起することはないのだろうか?

2.間質性陰影の基礎疾患はあるだろうか?ないとすればIPF/UIPでいいのだろうか?

 


2010/2/17

NT-Pro BNP   4690

KL-6      241

SP-D      105

2010/2/17

2010/2/20

2010/3/10

2010/3/10

NT-Pro BNP   147

KL-6      395

SP-D      108

10/03/16 CT

2010/3/19

 
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